THE CRAFTSMAN
PROFILE
1948年 神奈川県平塚に生まれる
1967年 19歳でサーフィンと出会う
1972年 サーフボード製造に携わる
1973年 全日本サーフィン選手権大会 メンクラス5位
1973年 シェイプ開始
1975年 5年連続ハワイ渡航。ライトニングボルト社、ベン・アイパでサーフボード製造
1976年 プロ転向
1980年 プロコンテスト3度入賞
1981年 プロ活動休止、シェイプデザインの追求と選手育成に軸足を移す
1986年-1990年 ISA世界選手権ジャッジ&コーチ
2019年- シェイプ歴46年、28,500本以上のユーザーフレンドリーなサーフボードを提供

飯尾 進
iioshape@gmail.com
@iioshape


基本姿勢と考え方
シェイプに掛かる前には、オーダー用紙を十分確認して、わからない点や間違いがある場合にはサーフショップや本人に連絡する事もあります。
出来るだけ沢山の情報を集める事により、シェイプ時に迷いがなくなり、よりユーザーにマッチしたボードが出来上がります。
ユーザーのライディング動画を見る事は一番参考になるデータであり、最近ではSNSなどで簡単に確認することが出来るようになりました。
シェイプ後にはライダーやユーザーからボードの反応などを電話やメールなどでよく聞きます。
年数回は各地域に出かけ、自分の目で直接ライディングのチェックや、意見を聞くよう努めています。
自分のシェイプしたボードでのライディンクを確認する事はボードデザインの修正や改良に非常に役に立ちます。また、皆さんと意見を交わす事で、各人が何を求めているのかがよくわかり、その部分を追及していくと、新しいデザインの開発にたどり着く事もあります。
各地域ではIIO MEETを開き、サーフィン向上のためのアドバイスをしています。
さらに昨年からはライダーやユーザーのシークエンスを撮影しより的確なアドバイスに役立てています。
皆さんが真剣に取り組む姿やアドバイス後によくなったサーフィンと笑顔を見るのはとても楽しいのです。

2018年にはベーグルX、ムーブデザイン(ロングボード)をリリースしました、特にムーブデザインはライダーの鳥羽さんからの提案を基にシェイプしたボードデザインで、自分の知識にはない部分も多く、不安をもって作りました。
11月にはライダーのライディングを自身の目で確認するとともに、フィードバックを参考にしながら10本近くをシェイプし、各ライダーから新しいロングボード感覚として高い評価を受けています。
今回は自分の感覚がずれている事がわかり、新しい知識としてインプットするとともに、ライダーやユーザーの皆さんの協力の大切さを痛感した開発作業となりました。

又、新たにリバイバルとしてツインやディープ6チャンネルやクラシックスタイル(ロングボード)、カーヴチャンネルなど沢山のデザインを試しています、その中から画期的なデザインが生まれるかもしれません。
現在、テスト中のデザインはショートボートでポケットデザインとベーグルエアーにウィングを取り入れてスピードと回転性をミックスしたデザインです、ノーズデザインを幅広いポケットデサインを取り入れて、センターからはベーグルエアーデザインを取り入れて、ミックスしたデザイン。テイクオフが速く、カーヴィングが綺麗なシェイプデザインを試しています。

ユーザーは多様化するデザインの中から自分に合う(年齢、練習量、体形)ボードを選択してください。
より多くテイクオフする事が上達する早道です、そして、サーフィンは波に乗ってこそ楽しいのが基本なのです。
テイクオフの厳しいサーフボードは目的を持った競技志向の選手や新しいラインの開発などには理解できますが多くのサーファーには不向きです。

飯尾シェイプの基本姿勢はユーザーに合うデザインをポケットシリーズ、ベーグルシリーズ、スムサーシリーズ、ロングボードシリーズの基本デザインから選択してもらい、要望と乗り方や年齢、練習量などを加味し、素材と数値を割り出し、細かい箇所をアレンジし提供するよう心掛けています。

最後に、長い経験は大切ですがムーブモデルのように自分の意識の中では想定外の性能を発揮しているデザインを見ると新しいニーズや情報を察知して貪欲にデサインを追及することが大切と痛感しました。
沢山のユーザーやライダーはシェイパーのアトバイザーであり、シェイパーのベストパートナーです。
飯尾 進